ルナ様からのリクエスト
『ローレライ=クトゥグア。TOA世界=クトゥグアが幽閉されている惑星フォーマルハウト。ルークとアッシュが、ニャルラトテップの天敵・旧支配者クトゥグアの力を持つ者。二人は本体であるローレライを解放したら、幽閉地であるTOA世界を焼き滅ぼす気(最初ルークは反対だったが、同行者によって考えを変えた)。でも二人が手を出さずともニャルラトテップの干渉でTOA世界は滅び行く運命にある』







注意(リクエストの詳細)
オリジナルイオン→『ハスター』
レプリカイオン→『イタクァ(イタカ)』
シンク→『バイアクーヘ(バイアクヘー。またはビヤーキー)』
フローリアン→『ツァール』
アリエッタ→『ロイガー』

※全部ハスターの眷属です。



(※上記の注意書きの設定で、オリイオ視点です。死んでません。ニャル(が広めた預言)に支配された世界に絶望して、アッシュ達に加担します)
(※ニャル様は、存在自体が規格外。なんでもありの実は真のラスボス?という妄想)











【最初は、誰もが嘘だと思った。信じる事が出来なかった。】 5 (お題提供:オセロ(終末世界20のお題から抜き出し))
























 まったく…不愉快ですね。

 あの顔なし触手野郎(ニャルラトテップ)、
いつかぶっちめる!




***




 少し…取り乱してしまいました。すみません…。
 いや、あまりにもあの顔なし触手の塊(ニャルラトテップ)がむかつくし、僕の死を預言に読みやがりまして…。
 おかげで三途の川渡りかけたじゃないですか…。いや、ちょっと渡っちゃいましたけど。預言崇拝馬鹿に毒盛られてね…。チッ
 こんなことで死んでたまるかと思ってたら、そんな僕に力を貸してくれる協力者が現れたんですよ。
 と、言っても人間じゃありません。
 あの顔なし触手の塊(ニャルラトテップ)に命奪われかけた僕をすくいあげるなんて、はなから正気の沙汰じゃないわけで…。そんなことするのは、あの顔なし…(以下略)に敵意がある人外しかいませんよ。
 この僕を拾い上げたのは、ハスターという風の精でした。
 ……死にかけたどころか、死んで蘇ったから、僕が生きていることを知る奴なんていません。
 本当は、僕が生まれる前から潜在していたらしいのですが、それが一回死んだことで目覚めたらしいんですよ。遅い!
 蘇った僕は、ハスターから顔なし…(以下略)のことを。預言のもとになっている第七音素も全部そいつの力だって教わったものですから、知った時の僕の心の中は言葉にできないほど荒れ放題でしたよ、まったく!
 必死に預言脱却、脱却!って奮闘していた僕を、あの顔なし…(以下略)は高みから嘲笑っていたに違いない。いいや! 絶対そうとしか考えられない!
 預言脱却しても、どこまかしこもあの顔なし…(以下略)に染まってたんじゃ、どうやってもあいつの思い通りになるじゃないですか!
 つまり僕が生まれるよりも遥か昔に、この星の運命は決まっていた!
 預言は星の運命じゃなく、あの顔なし…(以下略)が僕らを弄ぶための企みそのものだった!
 僕はなんて無駄なことに、14年っていう短い時間を費やしてしまったんだ!って、効果音が聞こえそうなほど、ズ〜〜〜〜ンってなっちゃいましたよ!
 フ…、フフフフフ。
 なんだかもうどうでもよくなりましたよ、何もかもがね…。
 こんな滅ぶしか道が残ってない星を救おうと躍起になってた頃が馬鹿みたいで、僕はもう心底絶望したわけですよ。
 だから、僕は道連れを作ることにしたんですよ。
 ハスターの話では、ハスターを含めた邪神達は、あの顔なし…(以下略)以外、ほとんど全部が宇宙に散らばる星々に封印されていて、この星にも同族の火の精、クトゥグアがいるそうです。
 なんとクトゥグアは、僕らがローレライと呼んでいたもので、ユリアと契約したなんて嘘っぱちで、むしろユリアがあれを呼びだしたせいで危うくオールドラント全土が焼け野原になるところだったらしいです。
 ユリアがオロオロしてたところを、あの顔なし…(以下略)が入れ知恵して、もといた星の中心に押さえつけたらしんですが、どうもその怨念がひとりの人間に宿ったみたいで…、しかも預言に詠まれた聖なる焔の光なんて似つかわしくない名前つけられたらしいんですよ?冗談きついと思いませんか?
 問答無用で立ちふさがるものを焼き払う(らしい)、感情はおろか、理性もクソもない気の短い炎の塊に、聖なる…ですよ?
 似合わない。
 合わない。
 どーせ母親の体でも焼きながら産まれてきたから、預言通りだと信じ切ってそんな名前つけたんでしょ?
 僕だったらそんな子供、すぐに殺してますよ。
 ……救えない。
 もう、だめだ。
 この星は、もうあの顔なし…(以下略)から逃げられない。
 もういい…、捨ててしまおう。
 お気に入りだけ連れて、さっさと出て行ってしまおう。
 ハスターもそうするほうがいいって言ってくれますし、僕はそうすることにした。
 まず近いところから。なので、樽ブタ、もといモースの馬鹿が作った僕のレプリカ達に、ハスターの同胞の力を与えることにした。
 僕の代役(現イオン)には、『イタクァ』。ヴァンが拾い上げてシンクって名前をつけられたのには、『バイアクーヘ』。モースがストックとして残していたのには(後のフローリアン)、『ツァール』。
 そして僕のお気に入りのアリエッタにもついでで、『ロイガー』の力を与えた。
 皆、ハスターと同じ、風の属性を持つ邪神達だ。
 レプリカの三人はもちろん。僕を慕ってくれるアリエッタも、僕と同族になることを喜んですんなりロイガーを受け入れた。
 他のレプリカ達のことは残念ですが…、僕の復活がもう少し早ければ…。悔やんでも後戻りはできないので、供養だけして次に進みましょうか…。時間もありませんし。こうしている間にも、奴(ニャルラトテップ)は安全地帯で高笑ってるに違いない! ああ、腹の立つ!
 なんとかしてあいつをボコれないかとハスターに相談してみたのですが…、あいにく奴は天敵のクトゥグア以外じゃ痛手をほとんど受けない規格外だそうです…。ありなのか…。そんなことって…。僕は、敵のことをなめていたかもしれません。
 千の化身を持っているなんて肩書きがあるくらいですから、ハスター達以外にも、宇宙中や別の世界にたくさんの敵を作っているようで…、どれだけ規格外なのか…。ひょっとして真のラスボスは、あいつなんでしょうか? 実は外なる神々の手足のふりしてすべての宇宙を牛耳っている?(ある意味そうかもしれない)

 …まあこの話はここまでにして、まずは生き残ることが第一。
 また死んでやるものか。
 僕は、僕のために生き残ってやる。
 たとえ僕を蘇らせた邪神の手足として生かされ続けることになろうと、僕は僕のために生きてやる!
 あの顔なし…(以下略)にまんまんとはめられて、疑いもしない馬鹿しかいない星の連中なんてどうでもいい。
 預言に踊らされて僕を殺した連中も揃って、勝手に滅んでしまえばいい。むしろそのほうがきっと幸せでしょうからね。
 僕の体から作り出されたレプリカ達と、アリエッタ…。それだけあれば十分だ。
 それ以外は……。


 クソ喰らえだ!




 だから、僕はクトゥグア…いやアッシュ、あなたに協力しますよ。
 さっさと自由になりましょう。お互いに。


 僕は、ユリアシティで、アッシュにこう言ってやったら、気絶したルークを抱きかかえていたアッシュは、気持ちの悪い高笑いをあげて、承諾してくれた。


















あとがき

 オリジナルイオン様、いじけまくってます…。黒いというより、捻くれてるだけのような…。意地でも名前を呼ばないつもり?

 バイアクーヘついてですが、なんじゃこりゃ?っと思って手持ちの資料や、ネットで検索しても出てこないので、クトゥルフ神話で調べたら某サイトに、バイアクヘー、またはビヤーキーと表記されていました。どうも資料によっては、名前が少し違うようなので結構混乱します…。例えば、ニャルラトテップにしても、ナイアーラトテップ(本家の小説ではこれ)となってたり…。
 バイワクーヘは、調べてみたところ、ハスターの眷属で、光速移動と、ワープ能力を持つ怪物。簡単に召喚でき、宇宙の旅に連れてってくれるようですが、魂しか運んでもらえないらしいです。ってことは…、その力を持つシンクは、ワープ能力持ち?(あ、でも本体は別の星にあるってことにしてるから、そこまでの力はないってことにしようか…)
 やはり風の属性なので、それっぽい能力があるみたいです。
 あとハスター自体が羊飼いのような温厚な神であるけど、敵対する相手にはとことん残忍な一面があるようで、そのためオリジナルイオンもこの性格が反映されて預言にしたがって自分を殺した奴らすべてクソ食らえと思うようになったということにしました。

 そしていきなり場面がユリアシティに飛んでますが…、次回で細かいところを説明しようかと。





ブラウザで戻ってください