ルナ様からのリクエスト
『ローレライ=クトゥグア。TOA世界=クトゥグアが幽閉されている惑星フォーマルハウト。ルークとアッシュが、ニャルラトテップの天敵・旧支配者クトゥグアの力を持つ者。二人は本体であるローレライを解放したら、幽閉地であるTOA世界を焼き滅ぼす気(最初ルークは反対だったが、同行者によって考えを変えた)。でも二人が手を出さずともニャルラトテップの干渉でTOA世界は滅び行く運命にある』





※手元にある資料によると、クトゥグアが神話に出てくる神々の中でも破壊神らしい破壊神と表記されていたので、当然その力をもらってるアッシュ(とルーク)も凶暴になると思いこうしました。
※名もない教団の人が不幸な目にあってます。






 ホラーを目指しました











 それでもOK!って方だけ下に行ってください。





















※ここでのルークは、アッシュですが、途中で改名してアッシュになっています。





序章



【最初は、誰もが嘘だと思った。信じる事が出来なかった。】 1 (お題提供:オセロ(終末世界20のお題から抜き出し))

























ND XXXX年  ×月×日

 グランツ謡将の計画は、至って順調のようだ。これならば預言脱却も夢ではない。誠に喜ばしい限りだ。
 予定通りキムラスカから“聖なる焔”の拉致にも成功し、完全同位体のレプリカも完成して計画通りレプリカの方をキムラスカに戻すことにも成功している。天もこの世のあり様に絶望し、謡将に力を貸し与えているかもしれない。もしそれが真のことならばなんと素晴らしい運命なのだろう。
 全ては、謡将の手の上。もはや何者もあの方の進む道を止められはしない。私は核心を持った。

 関係のないことだが、私の部屋の明かりが妙に眩しい気がする。今度分かる者に見てもらおう。




ND XXXX年 ×月○日

 あの“聖なる焔”の子供…、不気味だ。
 10歳足らずの子供とは思えない、あの目、あの雰囲気。
 噂によると、母親の体を燃やしながら生まれてきたという。“聖なる焔”の名に恥じぬ生まれ方ではあるが、普通ならそんな生まれ方をした子供など、その場で殺すべきだと思ったのは、私だけではあるまい。
 だがいかなる出自とはいえ、あの方の計画の重要な役目を担わねばならないのだ。せいぜい役に立ってくれ。
 そういえば名前を“聖なる焔(ルーク)”から、“聖なる焔の灰(アッシュ)”に変えたそうだ。輝かしい名が一転して燃えカスのそれに…か。おおっと、笑ってしまっては失礼か。

 ……ここ最近、妙な視線を感じる。最初は気のせいかと思っていたのだが、どうもそうではないようだ。疲れているのだろうか?
 なので栄養ドリンクを飲んで、今日は早めに眠ることにする。
 部屋の明かりが勝手に点いたり消えたりする。寿命なのだろうか。新しい物に取り換えなければ。




ND XXXX年 ×月○○日

 酷く不愉快な気分にさせられる出来事があった。
 私の仕事道具が何者かに炭になるまで燃やされていたのだ。
 犯人はまだ分かっていない。道具を失ったせいであの方から言い渡された仕事の仕上げが遅くなってしまった。何かしらの罰を私の手で与えねばこの怒りを抑えることはできないだろう。くそ! 一体誰の仕業だ!!

 私が言った通り照明を新調したと言ったあいつは、嘘を吐いたのか。
 部屋の明かりが相変わらず点いたり消えたりしている。
 妙なリズムで点灯を繰り返すそれが、まるで何かの暗号を私に伝えようとしていると感じてしまったのは、きっと心が晴れぬせいなのだろう。




ND XXXX年 ×月○○日

 近頃夢見が悪い…。
 あれは一体何なんだ?
 暗闇に輝く、巨大な炎の塊…。まさに太陽のようなあれは一体…?
 何故だろうか。あれは、見えない何かしらの封印によって身動きが取れず、封印をかけた相手を呪い続けていることが分かる。そう、あれは生きているものだ。そして意思を持っている。
 音素がある程度の量集まると意思を持つとは聞くが、だが違うと思った。

 
あ れ は、 そ ん な な ま や さ し い も の で は な い

 ああ、部屋の明かりがまた点滅している…。私があんな夢を見るようになったのは、もしや、この点滅が原因なのだろうか?




ND XXXX年 ×月○○日

 眠るという行為が、これほど恐ろしいと感じたことはない。
 夢の中に出てくるあの炎の塊は、日増しに大きくなっていく。いや、そうではない。私が徐々に近づいていっているのだ。もしあの炎の塊に触れてしまうと私はどうなるのだろう?
 考えたくもない。嫌な予感しかしないのだ。初めてあの夢を見るようになった時から、あの炎の塊が不吉だと感じていたのだから、このままではいかん。
 ああ、しかしこのことを誰に相談すればいいのだ? 医者に相談したところで薬を出されて、はい、お終いでそれっきりになるに違いない。やはり呪い師の類を頼るべきなのだろうか? もし原因が悪魔の仕業なのだとしたらそれ以外に解決のしようがない。
 都合のいいことに、明日は休みだ。気は進まないが、ケセドニアで見かけた怪しげな店に行ってみよう。




ND XXXX年 ×月○○日

 ……どういうことなのか、そういった知識のない私には分からない。
 あの呪い師…、私が店を訪ねた後、火事にあって死んだ。
 出火原因は不明。なぜか呪い師だけが炭になるまで焼け焦げていたらしく、他は全く燃えていなかったらしい。
 まさか、私のせいなのか? 私が訪ねたからなのか? 私が見た夢の話をしたせいなのか?
 私が一体何をしたというのだ!? あの夢は私に何を伝えようとしているのだ!?

 ああ…、また視線を感じる。
 翡翠の瞳が私を……私を……、?
 ちょっと待て、………そ…そこにいるのは……、ま さ か ……。























 ああ




































 ああああ




















































 
あかげ の こども が わたし を みて わらっていた






























(暗転)


























あとがき

 当初の予定では、この文章が誰かの日記で、それをリグレットとかが見て衝撃を受けるというシーンにするはずだったんですが、名もないヴァンの部下の不幸という形になりました。
 なんでこの人が目をつけられたかというと……、特に理由はありません(酷)。運がなかったんです、はい。(さらに酷)。
 ちなみに犠牲者は、この人だけではありません。この人を最初にダアトでは不吉な事件が起こり始めます。あとちゃっかりニャル様も便乗して悪さしてたり?

 次回は、キムラスカ側での話です。若干この話よりも前で、その後の話のようなものになっています。









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